7年ぶりに靖国神社の夜桜能を見に行きました。4/3はご存知の通り、雨と風でなかなかのお天気でしたが、夕方にはすっかり晴れて、鳥居越しの夕焼けがとっても綺麗でしたよ〜。晴れ女の記録、更新です☆
この日の演目は舞囃子「安宅」、狂言「文荷」、能「船弁慶」。野村万作さんや萬斎さんも出ていました。桜はさすがにちょっと葉桜モードでしたが、ライトアップされた姿はまだまだ美しい… 寒かったけれど、桜に囲まれた能楽堂で見る能は、本当に風流です。松明の炎ごしに見る能面がまた、一層怖くてなんともいいんですよね。幽玄の美。日本人でよかったなぁ…と思います。
私が能楽に興味をもったきっかけは白洲正子さんの著作ですが、こんなふうにも書かれていました。
「お能のように肩のはる芸術でも、力瘤を入れて見物するのは初心者のすることで、ただ眺めていた方が全体を見渡すことができる。これは舞う人の側にも通用することで、野球だって力を入れすぎると空振りをするのである。といって、ぜんぜん上の空では話にならない。お能は、緊張と放心の中間にある、ーーたしかそういったのは宝生新だと記憶するが、このかねあいはむつかしい。」
お能だけでなく、人生のいろんな場面に通じる言葉だな、と思います。
これはついでのおまけ。2006年の夜桜能で撮った写真。↑
ど真ん中の上にでっかいオーヴが写っております。拡大すると、うにょうにょした虹色。お祭りとか、賑やかに人が集まる場所には寄ってきやすいみたいですね。そもそも、靖国神社ですしね。一緒に楽しんでるように見えます。