先日は、あさみの個展「美女採集」のオープニングで、水戸芸術館まで行って参りました。
あさみとのつきあいは10年以上になりますが、今までで一番規模の大きい個展だけに、個展が決まった時からずっと楽しみにしてたので、風邪っぴきにもかかわらず水戸まで行った甲斐がありましたーー。メインビジュアルになっている真木よう子さんをモデルにした作品なんて、実際は大きくてすごい迫力だし、細やかで繊細な色の重なりは、原画じゃないと分からないですからね。
清川あさみと言えば、今やすっかり写真に刺繍を施した手法で知られていますが、その昔、それが生まれるタイミングに立ち会えたラッキーな者としては、まず、この手法を、彼女がここまで発展させたことへの感慨深さと敬意を感じました。
作品を見ていると、ためらうことなく、迷うことなく、写真にグサグサと針を刺して行く凛々しいあさみの姿が浮かぶようで(笑)、作品集では伝わりきらない、作家の熱がダイレクトに伝わってきます。やっぱり原画って、いいです。純粋なエネルギーに満ちていて。
Complexシリーズ<voice>2007 |
ずっと雑誌で連載している「美女採集」シリーズももちろん美しくて素晴らしいんですが、私は目黒庭園美術館のグループ展でも発表された「Complex」シリーズがコンセプトから好きで、それをまた見られたのも嬉しかったです。
Complexシリーズ<skin> 2007 |
10代のかわいい女の子の写真に大胆に刺繍することで、「肥満」「声」「毛」「肌」「老い」など、女性なら何かしら持っている美に対するコンプレックスを表現した作品で、儚さと強さが同居しているところがいいのです。
コンプレックスって、ひとつの見方でしかないのかも・・とかね、人それぞれに作品から感じ取れる気づきがあると思いますよ。
レセプションパーティーにて、 奇麗な着物姿のあさみと久々のツーショット。 |
テーマごとに全部で8室に分かれた盛りだくさんの展覧会。
来年1/22までやってますので、よかったら皆さんも行ってみて下さいね。
作品からエネルギーをもらえますよ!
ちなみにあさみの作品は、小さいものですが、うちのサロンにもいくつか飾ってあるので、いらっしゃる機会のある方はそちらも楽しんでいただけたらな、と思います。