Blankey Jet Cityのラストツアーを追ったドキュメンタリー映画「VANISHING POINT」を見に行ってきました。
ヒーリングとロックって、かけ離れた印象ですよね?きっと。(笑) でも好きなんですよ、ロックも。むしろ私の人生、そっちのが先、というか。高校生の時に、すっかりライブの楽しさに目覚めてしまいました。そして私の場合、その時の「楽しい!」という想いを原点に、その後の人生が全てできあがっております…。
ブランキーのライブは、実は見たことがありません。当時も気にはなっていたけど、結局行けずに終わってしまいました。でも解散後、2000年にUAが浅井さんとAJICOというバンドをやることになったおかげで、レコード会社にいた私は幸せなことに、そのジャケット制作の担当となり、思いがけず彼らと関わりを持つこととなったのです。
今考えてもAJICOが私にもたらしてくれたご縁は相当なもので、その後の私の人生にも大きく繋がっていきます。(長くなるのでそれはまた別の機会に。)
AJICOのライブで浅井さんのギターに感動してからというもの、ソロもSHERBETSもJUDAも見に行くようになり、そして照さんのROSSO、Signals、達也さんのLOSALIOS、TOUCH ME、FRICTION、EOR、JOY HEIGHTS、SPEEDER-X、OXYDOLL、MANNISH BOYS… TWIN TAILも、それはもう、数えきれないほどのライブに足を運んできました。達也さんに関しては、奄美と沖縄でも見てるほど。たまに物販の売り子になってたことさえあります。(笑)
だから、解散後です。彼らに惚れたのは。
彼らだけじゃない。彼らのまわりのスタッフの、アニキや姐さんもまたいいんです。私はひっくるめて、大好きになりました。
こういうことも、あるんですねぇ。
と思い返すと、ずうずうしい自分もさることながら、こんな私めを受け入れてくれていた懐の深い皆様には感謝の気持ちしかありません。
…そんなことを思いながら、解散前のツアーの様子を映画館で見る、というのは、なんとも不思議な体験でした。ステージの上ではひたすらかっこいい彼らも、バックステージでは死にものぐるいで藻掻いてる。それを知らなかったわけでもないけれど、すごい近さでカメラが捉えた葛藤をリアルに見ると、真っすぐに辛さや痛みが伝わって来て、当たり前だけど同じ人間なんだよね、っていうか、やっぱり人間臭さくていいなぁ、と愛おしくなりました。
私は「破壊」って言葉は好きじゃないから、サブタイトルの「破壊への旅」には違和感を感じるけど、作っては壊し、作っては壊して前に進んで行く、でもそこには次に繋がる何かは絶対に残っていて、新たに道はできていく… 壊して終わりなんじゃなくてね、生まれ変わってく。再生への旅でもあると感じました。
過去があるから今がある。
今があるから未来がある。
過去を受け入れること。自分を許し、慈しむこと。
…スピリチュアルな感じに締めくくるなら、そんな感じでしょうか。葛藤が全くない人生なんて、ないですからね。世の中的には「成功者」と見られている人でも、です。むしろ「成功者」ほど、かな。人は葛藤を通して、許したり、受け入れたり、手放したりすることを学べるのだと思います。
まあ本当は、何も野暮な解説なんてしたくない訳で。
DVDも出てるので、見て、ひたすら感じて欲しいなあと思います。