ダライ・ラマ法王と利根川進博士の「癒しと智慧」と題した講演・パネルディスカッションを聞きに行ってきました。「癒しに関する古代と現代の智慧:身体と心のバランス」という、私も常々考え続けているテーマについて、宗教者と科学者という立場の違ったお二人からお話が聞ける、めったにない機会! これはやはり行っておかないと!と思い、無理やり時間をやりくり。会場には1000人以上の人が集まっていましたが、それでも友人知人の姿って、見つけられるものですね。5人ほど、会いました。(笑)
時間が短いのもあって、実際はディスカッション、とまではいかず、穏やかな会話といった感じでしたが、ダライ・ラマ法王にずっと手を握られて最初は照れくさそうだった利根川博士が、最後には自分からどんどん手を握り返していたのが微笑ましく、印象的でした。考え方は違っても、相手に対して常に友好的な姿勢と敬意を示すことの大切さを見せられたような気がします。
これからは、こんなふうに、どちらが正しいとか間違ってるとかではなくて、精神性や霊性からの視点と科学が融合した形の癒しが、きっと必要になってくるのでしょう。ダライ・ラマ法王が「仏教は意識の科学だ」と表現していましたが、そもそも、宗教と科学を対立事項として線引きしてしまったのが間違いで、本来、実はそう遠くないものだと私も思っています。(ただ、現代の日本では「宗教」という言葉から想起されるイメージが人によってかなり違うと思われるので、違和感を感じる人も多いかもしれませんが。)
私個人としては、科学は科学で素晴らしいと思っているけれども、それだけでは限界があると思っているので、科学的な視点も常に持ちつつ、スピリチュアルな探求を続けていきたいと思ってます。その、自分の中でのベストと思われるバランスを保っていきたいというか、そういう意味でも中庸でありたいというのが、この仕事をしていく上で心がけていることでもあるんですね。だから、宗教者と科学者の対話というこのシンボリックなイベントは、個人的にも意義深いものでした。
今回の講演内容について詳しくは、こちらのUSTREAMで映像が見られるようになっているようですので、興味のある方は是非見てみて下さい。