上野の東京都美術館でやっている「バルテュス展」に行って来ました。展覧会って、開催前から「絶対行くぞ!」と楽しみにしていても、あっという間に気づくと「早くしないと終わっちゃう〜」ってことになってません?(笑) 6/22までなので、このままでは見逃してしまうっ!と思い、雨の平日ならすいてるかな、と淡い期待を抱きながら行ったんですが… 国内最大規模のバルテュス展とあって、やはり、混んでましたねぇ。
私が最初にバルテュスを知ったのは、絵ではなくて篠山紀信さんがバルテュスとその家族を撮った写真からでした。奥様が日本人の節子さんで、着物を着ている写真が多いのも印象的だったし、住んでいる邸宅がまた、スイス最大の木造建築物「グラン・シャレ」で、絵になることこのうえなくて、とても興味を魅かれたんですよね。
(展覧会でもこれらの写真、展示されていましたよ。)
その後、2000年くらいにNHKでやっていた、作家の江國香織さんがバルテュスのアトリエを訪ねるドキュメンタリーも見ましたが、(ちなみに今回の展覧会でも一部、流れています。) 私は、絵以上に、生き方とか人生とか佇まいもひっくるめた、この画家の全体になんだか興味をそそられているのだなぁと思います。
父親はポーランドの貴族の血を引く美術史家で、母親は画家、兄は小説家・画家。しかも母親の再婚相手は詩人のリルケ。もう、生まれた時から芸術に囲まれてる訳ですよね。そして美術学校に通うこともなく、独自に技術を追求し作風も築き上げていく。その徹底した職人気質と光と闇とエロスの混合具合がこう、人間として、自分を生ききってる感じがして、好きなのです。日本文化が好きなところも、やっぱり嬉しいですしね。
バルテュスの言葉。
「絵を描くことは祈りのひとつ。
神に行き着くひとつの道だと私は確信しています。」
この言葉で、私は余計にバルテュスが好きになりました。
あと、話は変わりますが、上野公園の中にあるスタバがいい感じなんですよ。まだ通り過ぎてばかりで入ったことないんですけど、緑の中でゆったりしてます。
皆さんもお休みの日、美術館とセットでいかがでしょう?