みなさんはEテレの「スーパープレゼンテーション」という番組をご存知ですか?
アメリカのプレゼンイベント「TEDカンファレンス」を通して教養を深めながら英語も学ぼう、という番組で、私はもともとTEDが好きなのでよく見ています。さまざまなポジティブな可能性とアイデアを提供してくれるので、見る度にエネルギーをもらえますよ。
TEDは、価値のあるアイデアを世の中に広めることを目的とするアメリカの非営利団体。文化・芸術・科学・ITなどあらゆる分野における最先端の人々が集まり、現在は年に一度のロングビーチでの大会を中心に世界中で活動していますが、そのサイトもオススメで、無料で面白いプレゼンテーション動画をたくさん見ることができますよ。全てに日本語訳があるわけではないですが…。以前ブログで紹介した、脳科学者ジル・ボルト・テイラーの動画もここから持って来たものです。
今回ここに↑紹介したのは、バンカー・ロイの「『裸足の学校』から学べること」というプレゼン。彼はインドのラジャスタンに学校を設立し、大半は読み書きもできない、貧しい地元の人々を訓練して、太陽光発電の技術者や職人、歯科医や医者にしていきます。優秀なプロを外からひっぱってくるのではなくて、地元のことは地元のプロで解決しようじゃないか、という考え方。そこには、どんな人でも何かのプロで、お互いに学び合う姿勢が大切なのだ、という平等な思想があります。
彼は言います。
「解決策を外側に探す必要はないのです。内側に探して下さい。身近な人々に聞いて下さい。」
深い言葉ですよねぇ。
これはなにも、この学校に限った話ではありません。
私たちは普段、何か問題が起こったとき、悩んだとき、大抵の場合、外側に答えを求めて、本を読んだり、人に相談したり、旅に出たりします。
でも、本当はその答えは自分の内側にあったりします。
だから、自分に聞いて下さい。
内側の、本来の自分に。
とはいっても、考え過ぎがクセになると、思考(エゴ)が邪魔してなかなかたどり着けないもの。そんな時のために、瞑想やオーラソーマやヒプノセラピーってものが、あります。どれもインナー・ジャーニー(内なる旅)のためのツールです。何も外に出て行くことだけが、旅じゃありません。ま、さんざん外を旅して来た私が言うのも何ですが。(笑)でも、内なる旅も、外を旅する以上に、深くて面白いのは確かですよ。
そしてこちら↑は神経科学者のボー・ロットと、教え子で12歳のエイミーのプレゼン「みんなの科学(子供も含む)」。
しょっぱなから、私たちの知覚がいかに経験に依存しているか、いかに脳が無意味な情報に意味を見いだしているのか、つまり現実を見ずに過去に役に立ったことだけを見ているのか、を分かりやすく示してくれます。
そう、私たちは「物事のありのまま」を見ることがほとんどありません。
無意識に自分のフィルター(エゴとも言えます)を通しています。
そのせいで迷ったり悩んだりすることがほとんどだということに、気づけていますか? 当たり前だと思い込んでいることにこそ意識的になるべきだ、ということにも、このプレゼンは気づかせてくれます。
「経験から判断し、行動する。
でも経験に依存するなら人間は同じことを繰り返すだけ。
これは大問題。それじゃ新しい見方ができない。
じゃあ、見方を変えるにはどうする?
新しい見方は必ず疑問を持つことから始まり
そこから不確定要素が生じる。
未知=恐怖
でも新しいことをするにはそこに踏み込まないと。
で、その立ち向かい方というのは『遊び』であり
それは『方法』というより『生き方』だと専門家は言います。
遊びは不確定要素が好まれる数少ない営みのひとつです。」
ボーの遊び心を持った科学者という生き方には、拍手!
エイミーの好奇心と希望に満ちたキラキラ輝く目にも、拍手!
私たちも、不確定要素を恐れずに、遊び心を持って生きたいものです。
こんなふうに、この番組には生きるヒントが盛りだくさん。
見たことのない方は、一度見てみて下さい。
英語のヒアリングや言い回しの勉強にも、なりますよ。