「終わりゆく一日」という映画の試写会に行って来ました。
先日の6次元でのオーラソーマお茶会に来て下さったお客様が、この映画の宣伝を担当されていて、試写状をいただいたので、早速。
昔、雑誌の編集をやってた頃は、毎週のように試写会に行ってた時期もあったんですが、さすがに久しぶりで、懐かしい空気でした。
この映画は、スイスのインディペンデント映画作家トーマス・イムバッハが、一人の男の15年間を綴った自伝的ドキュメンタリー作品。1995年〜2010年の間に撮りためたチューリッヒの仕事場の窓の外の風景と、1988年〜2003年に集めた留守番電話のメッセージが組み合わさって、淡々とした日常でありながらノスタルジックな、私的でありながら皆の物語となっています。それはきっと、誰にでも共通の、愛と別れ、生と死、痛みと幸福、成功と失敗…といった普遍的なテーマを扱っているからなんでしょう。
「終わりゆく一日」の原題は「Day is Done」で、それはニック・ドレイクの曲から来ているそうなんですが、その詩が素敵なのでここに紹介させて下さい。
When the day is done
Down to earth then sinks the sun
Along with everything that was lost and won
When the day is done
一日が終わるとき
太陽は地上に落ち、そして沈んでいく
失われたもの、得られたものすべてを連れて
一日が終わる
この映画は、この詩のような映画です。
美しくせつない余韻が残ります。
退屈に感じる人もいるかもしれないけれど、ありふれた日常が、なによりドラマティックであることに気づかせてくれます。
2013年10月26日よりユーロスペース他、全国順次公開。
興味のある方は、見に行ってみて下さいね。
浦谷さん、ありがとうございました!