お正月ってテレビでもいろんな映画、やりますよね。
私も映画好きなので10本くらいは見たんですが、
その中の1本が「世界最速のインディアン」。
インディアンの映画じゃないですよ(笑)。
インディアンっていうのはバイクの名前で、
ニュージーランドの田舎に住むバイクの改造が趣味のおじいちゃんが、
単身渡米して世界再新記録に挑むという、1960年代が舞台のお話。
1000cc以下の流線型バイク世界最速記録保持者、
バート・マンローの実話がベースになっているそうで、
1967年の彼の記録はいまだに破られていないとか。すごいですよねぇ。
アンソニー・ホプキンスが、
ファンキーでクレイジー、だけどなんか憎めない、
背中に哀愁を感じるおじいちゃんの役を演じていて、
バイクがメインだからといって男のロマンに留まることのない、
とっても人の温かさを感じるヒューマン・ドラマになっていました。
何が感動かって、もちろん映画だから脚色されてるんですけど、
このおじいちゃん、年なんて全く関係なく、
人がどう思うかなんて一切気にもせず、
自分の好きなこと、やりたいことにまっしぐらで、
当然まわりに迷惑もかけているのに、
なんだか皆に愛されてるってとこなんです。
いつの間にか周りの人を巻き込んでいて、
周りも気づけば巻き込まれていることを楽しんでいて、
おじいちゃんの夢を応援し始めてるっていう…
これって、理想の形じゃないですか。
人は、本気で夢に取り組んでる人を前にすると、
最初は馬鹿にする人もいるかもしれないけど、
本気であることの強さが分かるとリスペクトするようになって、
一緒に夢を見たくなるものなんでしょうねぇ。
そこからもらえるパワーは、費やしたお金や時間なんて関係なくって、
それはそれはデッカい。
何よりそのエネルギーは伝染して、
「最初から無理だなんて決めちゃいけない」「自分もやってみよう」
って、可能性の蓋を開けるきっかけになります。
可能性に蓋をしてたのは自分自身だった、ってことに
気づかされるっていうか。
正しいか、って言ったら、きっと正しくはないんですよ。
朝っぱらからバイクの騒音なんて確実に近所迷惑だし、
おじいちゃんの身体を心配するなら「無理は禁物」ってことになるし、
もし無理して事故が起こったら主催者にだって迷惑がかかる。
でも正しいか間違ってるかで選択してたら、人生なんてつまんない。
「このまま死んだら絶対に後悔する」
って分かってることをしないなんて、誰のための人生だ?!ってことですよね。
分かりやすい例をあげると… 例えば「ふなっしー」。
最初のうちは絶対「そんなの止めておきなよ」「何になるの?」
みたいなことを言われていたに違いない、と想像するわけです
(違ったらスミマセン)。
ほとんどの人が、彼のしていることを「正しい」とも、
今ほどに成功するとも思っていなかったと思います。
でも彼は、そんな外野の否定的な声には屈することなく、
やりたいからやり続けた(と推測)。
そしてついには紅白にまで出演。
これだから、自分を信じるって大事〜!って思います。
「やりたいことをやるためには何が必要なのか」にも書きましたが、
自分を信頼するってことの強さ。
共通点といったら、これに尽きますよね。
お客さんに「思いのままに生きる」って話をするとよく、
「そしたらわがままになりませんかね?」と聞かれることがあります。
そもそも、本当にわがままな人は
「わがままになりませんかね?」なんてこと、思いません。
だから、そんなふうに思っちゃう時点で、
あなたは本当にわがままな人にはなれないってことです(笑)。
つまり、そんな心配なんてする必要がないっ!
思いのままに生きて下さい。
それで去ってく友達もいるかもしれません。
たぶんそういう人は、
言う事を聞いてくれるあなたが好きだっただけで、
思いのままに生きるあなたに必要な人ではなかったのだと思います。
もしみんながみんな、去ってしまったとしたら、
その時は「わがまま」になっている可能性もありますから、
自分を客観的に見直してみてもいいかもしれません。
でも、全員に去られてしまう人なんて、そうはいないと思うんですよねぇ。
(「奇跡のリンゴ」でも書きましたが、彼にも家族が残っていましたよね。ただの「わがまま」なら、奥さんだって逃げ出していたに違いありません。)
それに、新しいあなたのエネルギーに共鳴した人が、
きっと新たにあなたの近くに現れる。
そういうものだと私は信じています。
この映画のおじいちゃんを見ていると、
「わがままでもいいんだ」「思いのままに生きればいいんだ」って、
思えると思うんです。
別に、そこに線なんて引かなくていいんだ、って。
もっと大切な何かを、言葉じゃなくってね、教えてくれるんですよ…。
まあ、世の中のおじいちゃんがみんな彼みたいだったら、
それはそれで困ると思いますけどね。
秩序とか道徳ってものは、崩壊するだろうな(笑)。
でも「ちゃんとした」おじいちゃんってのも、
いなくなったりはしないんですよ。きっと。
そういうわけですので、
安心して、わがままに、思いのままに、生きようじゃないですか!
私はこの映画を見て、そんなおばあちゃんを目指そうと思いました。いぇい。