またも私の好きなTEDのプレゼンテーションからの紹介です。
この男の子、ジャックは、15歳にして
膵臓がんの早期発見を可能にする画期的な検査方法を発明しました。
その過程をプレゼンしているんですが、
彼の頭の良さと根気もさることながら、
最後まで自分を信じ抜くその強さがすごいんです。
85%以上の膵臓がんが2%未満の生存率しかない
手遅れの状態で発見されるのはなぜなのか?
彼は身近な人が膵臓がんで亡くなったことをキッカケに、
ネットで膵臓がんについてとにかく調べまくります。
さらに彼の場合、アイデアを思いついたところで
研究室がないとそれより先に進めない、という状況がありましたから、
自分のアイデアを研究提案書にまとめて、
大いに期待を持ちながら200人ほどの教授たちにメールするんですね。
この行動力も素晴らしい!と思いますが、そこは現実。
199人から断られてしまいます。
権威ある人たちからのダメ出し。
普通ならこの段階でかなりヘコみますよね。(笑)
そしてたった一人、助けてくれた教授の研究室を訪問してみると、
集まった20人ほどの研究者たちが、必死に彼の研究を潰そうと、
質問攻めにしたそうです。
おそらく普通なら、ここで諦めますよね。(笑)
でも彼はその質問にも全問正解して、
ついに研究場所を手に入れるわけです。
お見事!
何より天晴なのは、彼が自分自身を完全に信頼しているってこと。
だから人に何を言われようと、動じない。ブレない。
それが、自分のやりたいことを現実化する際にいかに重要か、
改めて教えられたプレゼンでした。
おそらく特に日本人は、自分を否定することに
慣れ過ぎてしまってるところがありますよね。
何か思いついても、なかなか自信が持てなかったり、
すぐに無理だと決めつけてしまったり、
人にちょっと何か言われただけで諦めてしまう人が多い気がします。
協調性を重んじる国民性は素晴らしいところもある反面、
どこかでバランスを欠いてしまったのかもしれません。
前にchacoさんと「おとの雫」の打ち合わせをしながら、
「やりたいことをやる人とやらない人とでは、何が違うんだろう」
という話になりました。
chacoさんも私も、思いついたら実行するタイプです。
そうじゃないとフリーではやっていけないですしね〜。
では、なんでそうできるのか?
私の場合、振り返ってみるに、社会人になってみたら、
気づけばまわりにそういうタイプの人間が多かった、
というのが大きいと思います。
類が友を呼んだのかもしれないですが、
「やりたいことがあるならやればいい」という考え方が当たり前、
な中で生きてきました。
クリエイターに囲まれて仕事をしていたのもあって、
ゼロからモノが生まれるのに何が必要か、
常に見せられてきたのもあると思います。
なにせ彼らは変わることを恐れていない。
むしろ、変わらないことの方を恐れる。
常識に縛られていないのでまわりを振り回すことも多いし、
むちゃくちゃなところもありますが、まあ、面白い。
ていうか、面白がらないとつきあっていられない。(笑)
それで人が去って行くようなら、
ただのエゴの塊でしかないのかもしれませんが、
エゴを超えた何かを持っている人のもとには、
ちゃんと集まるものなんですよね。
そんなふうに、やりたいことをやっている人間に囲まれてきたおかげで
「それでいいんだ」って再確認することになり、
ますます自分もそうあるのが当たり前になったのかもしれません。
あと、まわりに止められない、というのも大きいですね。
踏み込めない人の多くは、友達や親に相談した時に
「それは大変だよ。無理だよ。止めといた方がいいよ。」
といった感じで、不安を煽られて「そうだよな…」と諦めてしまう、
という経験をしているようです。
でもそれはその友達も親自身も、やりたいことができていないから、
ってことはないでしょうか?
人は基本、自分の経験に基づいてアドバイスをするもの。
「所詮、やりたいことなんてできないものだ」と思い込んでいる人は、
無意識にあなたを「変わってほしくない」
「自分と同じでいてほしい」という方向に導いてしまいがちです。
だから、やりたいことをやりたい時には、
やりたいことをやっている人に相談することをお勧めします。
彼らは頭ごなしに「無理だよ」なんて言わないはず。
現実化するためにはどうしたらいいか、もっと前向きな意見をくれると思います。
まわりを見渡してみて、やりたいことをやっている人がいなかったら?
そこに気づけただけでも「おめでとう!」です。
一歩前進。
そんな中にいれば、いつの間にか「やりたいことはできない」
と思うようになっていても不思議ではありません。
いつだって私たちはお互いに影響を与え合っています。
自分の思い込みが環境から来ているようだと気づいたら、
とりあえずそこからは距離を置いて、
やりたいことをやっている人たちと交流する機会
を持つようにしたらいいんです。
私が開催しているイベントだってその機会になりますし、
SNSのおかげで今はちょっと探せば簡単に
いろんな人たちと交流する場を見つけることができます。
彼らがどういう思考を持っているのか、それに触れているうちに「自分にもできるかも」と思い始めていることに気づくでしょう。
可能性に制限を与えてしまっているのは、
自分を信頼できない自分自身なのだから、
自分を信頼するってどういう感じなのか、
から思い出す必要がありますよね。
だから、そういう人のそばに行ってみるのも、
リハビリみたいなものです。
小さなことからでもいいので、試してみて下さい。
私は2010年に会社を辞めた時に、友達にこう宣言しました。
「私はこれから、やりたいことだけやってったらどうなるか、自分の人生で大いなる実験をしてみるよ!」
やりたいことっていうのは、エゴから来るやりたいことではなくて、
それをやろうとした時に、心から自分の魂が喜んでる感じがするか、が基準。
自分の人生で実験してみる分には、誰に迷惑かけるわけでもないし、
いいかなと。
もちろん、やりたいことを実現する上での多少の大変なコトは
よしとしてますよ。(笑)
結果、おかげさまで今のところ、問題なく、順調です。
このまま人生実験、続けますよ〜〜!
この辺の、私が会社を辞めてこの仕事をするに至った話には、
どうもたくさんの方が興味を持ってくれるようで
本当によく聞かれるのですが、長くなるのでまた別途。