オーラソーマは「偉大なるガイドは内側にある」、つまり「答えはすべて本人の中にある」ということを前提としています。だから「あなたが選ぶ色があなた自身であり、これらの色があなたの存在の必要性を映し出すのです」。
意識的であれ無意識であれ、自分のことは自分自身がよく分かっている、という真実には、ヒプノセラピーをやっていてもたびたび気づかされます。
そんな体験のひとつを、お客様の了解をいただけたので、ここに掲載したいと思います。
彼女は最初のカウンセリングの段階で、「自分に制限をかけている」「ふたを外したい」と言っていました。なのでそれが解消されるように催眠誘導をさせていただいたんですが、興味深かったのは、前世の体験自体よりも、死の場面の後、意識が肉体から離れ空高く上昇し、天使がたくさんいる場所へたどり着いたところでした。
一番偉いおじいさんが現れて言われたのは、彼女はもともと天使だったんだけども、イタズラが過ぎたので「お仕置きで閉じ込めた。鍵は地上に落としてしまったから開けられない。」ということ。
私はとっさに、彼女の前世で毎回必ず現れた親友の天使のことを思い出し、彼に「鍵を探しに行ってくれる?」と頼むように誘導しました。
すると彼はしばらくして鍵を見つけて戻ってきます。早速開けてもらうと、眩しい光に包まれました。その頃からどんどん彼女の口調はやんちゃな天使君の口調に変化していくんですが、そのあまりの人格の違いには、思わず苦笑するばかり。
「もうイタズラはしないようにする!」
「日本を変える人を支えるために(この世界に)来たんだ!」
「平凡なんてつまんない。やんちゃしたい!でもまた閉じ込められるかも…だからちゃんとする!大人になるよ!」
「自然と変わってくし、良くなることは分かってるんだよね。その前にいろいろ試したかったんだ。でも飽きたから、そろそろちゃんとするよ!」
天使君に「彼女は『ふたを外したい』って言ってるんだけど、ふたを外すにはどうしたらいいの?」と尋ねると、呆れたように「だからさぁ… ふたはもう開いてるもん!」と小生意気な口調で言われる始末(笑)。
でも、彼女はそんなこと想像もしてなかったはずなんですが、無意識に「ふたを外したい」という表現を使っていたんですよね。そして実際に、ふたは閉じられていたわけです。自分のことはちゃんと分かってる。ホント、見事だなぁと思いました。
「親友(の天使)ともうすぐ会う予定なんだ。それが誰かは会えばすぐ分かる。」
と言うので
「会ったらどうするの?」と聞くと、
ふっとクセのある笑みを浮かべ
「…企むんだ。」
「何を企むの?」
「どうやって楽しむか!」
…その時のはじけるような言い放ちっぷりは気持ちがいいほどでした。
天使君曰く、その親友と出会う約束を忘れないように、これまで彼女にわざと人との繋がりを感じられないようにしてきたそうで。肩をすくめて「ちょっとやり過ぎちゃったかな〜」とか言うわけですよ。人ごとのように軽い口調で「この子、ちょっと恐がりだからねぇ。」とか。全く以て、なかなかのクセ者。(笑)
「(天使の時は)いつも楽しく生きてるから、そうじゃない人生ってどんなだろう?って思ったんだ。本当は嫌だったけど、おじいさんに言われたから、いい大人になるために、いろいろ知らないとだめだから、人間になってきた。でも82回人間になればもうならなくていいんだ!」
と言うので、「今回は何回目なの?」と聞くと
「81回目!」
つまり、あと1回で人間終了なことも判明。
「残りの1回は好きなようにしていいって!」
ということで、残り1回の人生はご褒美みたいです。
その後、おじいさんの後を継ぐ、ということのよう。
「でも自分より優秀な天使、いっぱいいるのになぁ…」とか言うので
「それじゃあ何であなたなの?」と聞くと
「おじいさんに愛されてるからね!」
と自信と茶目っ気いっぱいにお答えになる。
いちいち面白い。(笑)
彼女に何かメッセージがないか聞くと
「がんばれよ!」
「気楽にね!」
と、最後まで上から目線。(笑)
彼はライト(Light)という名前だったんですが、ヒプノの最中、稲光(Lightning)がすごかったのも印象的でした。催眠から覚めた彼女は、最初の口調に戻っていて「今の…私が話してたんですよねぇ…?」と放心状態。でも、その表情はすっきりとしていました。彼の「楽しむ感覚」を体験することができたのもよかったようです。
ヒプノセラピーは本当に不思議。
もし今、皆さんが辛い状況にいるとしたら、想像してみて下さい。
何かに気づかせるために、何かを思い出させるために、わざとそうしている存在がいるのかもしれないってこと。「ちょっとやり過ぎちゃったかな〜」とか言ってる存在がいるのかもしれないってこと。
彼女はこの1年後にもう一度ヒプノセラピーを受けに来てくれたんですが、その時はおじいさんにこんなメッセージももらっていました。
「変わらせてもらうんじゃなくて、自分から変わりなさい。いつでも見守っているから大丈夫。」
そう、いつでも見守ってくれているんです。
私たちがその存在に気づいていようと、気づいてなかろうと。
信じる信じないは自由ですが、そこを意識できるようになると、人生はもっとあたたかいものになるようにも思います。
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